日本とは文化も制度も違うオーストラリアで出産予定の人、妊娠が発覚した人がまず気になるのがこっちでの妊娠~出産までの流れだと思います。
オーストラリアで妊婦になったらどんな流れで出産までいくのか、日本での妊婦生活とどう違うのか、検査内容を週数ごとに説明しますね
今回は筆者の体験談も含めて十月十日(トツキトオカ)の流れを紹介していきます。
オーストラリアで妊娠が発覚したらまずはGPへ
妊娠検査薬などを使い、陽性が出たら早速かかりつけもしくは最寄りのGPに予約をとりましょう。
オーストラリアの場合は日本と違い産婦人科にいくのではなく、まずはGPを受診した後に血液検査などを経て妊娠が発覚したらエコー検査をしにいって心拍を確認します。
心拍確認後はGPの指示にしたがって検診をうけていき、ある程度の週になると出産病院での検診が始まるといった流れになるでしょう。
妊娠初期の流れ(1~13週)
妊娠初期は英語で「First-trimester」といいます。
<妊娠初期でやる主な検査・症状>
- 妊娠検査薬でのセルフチェック
- 心拍確認のエコー検査
- NTスキャン
- NIPTテスト(ハーモニーテスト)
- つわりが始まる
受精してから妊娠が発覚するまでだいたい生理の時期が来る4週間くらいで気づく人が多いと思いかなという印象。
特に妊娠を計画していた人にとっては、妊娠検査薬でチェックするのは4~5週くらいになるでしょう。
GPにいき必要な検査を受けて妊娠していることがわかったら、8週前後で心拍確認の超音波検査(Ultrasound)をうけます。
Dating Scanといって出産予定日を算出するのもこのはじめの超音波検査です
心拍確認後またGPへいきいろいろと説明をうけることになり、その後は任意ですがNT Scan(The nuchal translucency scan)を受ける人は11週から13週の間に超音波を使ったテストを受ける必要があるので、GPで相談してRadiologyに予約をしましょう。
NIPT(ハーモニーテスト)という新型出生前診断を希望で受ける場合は、だいたい11週以降から受けることが可能で血液検査のみで特定の染色体異常の確率の有無と性別がわかります。
12週になるとGPから出産病院へ連絡をいれてもらい、16週くらいで出産病院の助産師もしくは医師との初めての診察です。
また、つわりがはじまるのも妊娠初期の特徴。
私の場合は7週目くらいから10週目くらいまでつわりがありました!
1人目の時の方は匂いつわりといった感じで、2人目の時は匂いはそこまででしたが、吐き気が酷かったです
本当にしんどかったのは3週間くらいでしたが、なんとなく気持ち悪い時期もいれたら5週間くらいはつわりに苦しみました。
とはいえ短い人は短く、長い人は長かったり、つわりの重さもひとそれぞれなのでこればかりは体験している本人にしかわからないのでつらい時は周りを頼ってしっかり体を休めてくださいね。
基本的には胎盤が完成する時期にあわせて収まるようですが、いつ終わるのかわからないこのつわりの時期は妊娠中でも辛い時期上位にランクインします。
妊娠中期の流れ(14~27週)
妊娠中期は英語で「Second-trimester」といいます。
<妊娠中期でやる主な検査・症状>
- 16週ころから出産病院での検診スタート
- Morphology Scan
- Glucose tolerance test
- 大体の人はつわりが収まる
- お腹が大きくなり胎動を感じ始める
- 妊娠線ができやすくなるのでケアが必要
妊娠中期も検診は4週に1回の頻度であるため、16週の出産病院での助産師もしくは医師との検診が4~5回目になるでしょう。(GPでの検査が多ければもう少しお医者さんと話す機会あり)
また、はやくて16週~20週くらいで胎動を感じ始める人が多いようです。
1人目のときは20週くらいでしたが、2人目の時は胎動の経験があるので16週くらいで気づきました!
20週前後でMorphology Scanと呼ばれるUltrasoundをします。
それ以降は特に異常がなければ超音波検査はなく、エコーで赤ちゃんの様子を見ることもありません。
オーストラリアでは基本的に妊娠期間~出産までで3回ほどのエコー検査になります。
日本のように産院にエコーがあるのは私立病院くらいですが、私立病院でもエコー検査は実費になるようなので一回200ドルほどのエコー検査を診察のたびにうけるのは結構きつそうですね……
20週から32週の間にWooping cough(百日咳)のワクチンを接種します。
これは1度打てば5年は継続されますが、妊婦は赤ちゃんに抗体をうつすためにも妊娠する度に打つ必要があるため毎回打ちましょう。
インフルエンザワクチンはどの週に打ってもいいので、Wooping coughを打つときに一緒に打つのもアリです。
また、24週~28週の間にGlucose tolerance test(ブドウ糖負荷試験)を受けます。
日本では50gをして引っかかった人だけ75gをするそうですが、オーストラリアははじめから75gのテストを受けなくてはいけません。
そのため3回の血液接種、3時間コースでテストを受けるのでその日は予定をあける必要があります。(テスト後も気持ち悪くなったりと体調を崩す人も多いそうです)
私は2人目妊娠の際になぜか15週の時と24週の時の2回受けさせられました。
1人目の時に妊娠糖尿病に引っかかった場合は2回受ける場合もあると聞いてましたが、とくに問題なかったのにも関わらず2回受けさせられて辛かったです……(笑)
また妊娠中期くらいからお腹が目立ち始めるので妊娠線対策などでクリームやオイルを塗るようにしましょう。
一回できてしまうと妊娠線を消すのは難しいので、お腹はもちろん胸や二の腕、お尻、ふとももなどもケアするのがおすすめです。
妊娠後期の流れ(28~42週)
妊娠後期は英語で「Third-trimester」といいます。
<妊娠後期でやる主な検査・症状>
- バースプランの作成
- 出産・入院バッグを用意する
- 体重の増加があまりない場合はエコー検査
- 鉄分が足りてないなどの症状があれば血液検査
- 34週頃から検診が2週に一回の頻度になる、会陰マッサージ開始
- 37週頃から乳首マッサージと初乳の搾乳(できたら)
- 胃に圧迫感、後期つわりに悩まされる人も
妊娠後期になるといよいよ出産の実感がわいてきます。
34週くらいになると検診が2週に一回の頻度になり、血圧チェックや体重の増加、子宮底長をはかったり赤ちゃんの心拍確認などの基本健診から胎動の様子を問診したり、バースプランの作成などがはじまります。
助産師との診察で心配な点があれば妊娠後期にもエコー検査をすることがあるようですが、基本的にはしません。
ただプライベート保険などはいっていて私立病院で受診している場合は、継続してエコー検査をうける場合もあるようです
また妊娠後期に近づくにつれ非妊娠時の倍以上の鉄分が必要になってくるため、貧血になりやすくなります。
ふらつきやなんらかの症状がある場合は血液検査でチェックをし、助産師の指示に従って鉄分サプリを飲むか点滴をするかになるでしょう。
妊娠後期に入ってきたら出産・入院バッグの用意も必要です。
会陰マッサージや乳首マッサージなども妊娠後期、特に臨月にはいってからはじめます。
スクワットや散歩など予定日が近くなるにつれ、動くことでお産がはやまったり軽くなるようなのでいつでも生まれてもいい臨月にはいったら適度な運動もしていきましょう。
また、妊娠後期では後期づわりが始まる時期なため、気持ち悪さや倦怠感が再発する人も。
子宮に胃が圧迫されて食事が一気にとれなくなるので、数回に分けて食べるようにしていきましょう。
39週以降は1週間に一回の検診になり、予定日を過ぎても生まれなかった場合は内診をしたり赤ちゃんの様子をモニターして陣通促進剤やバルーンをいれたりして赤ちゃんを出す方向になっていきます。
まとめ
海外で出産となると不安もたくさん感じることがあると思います。
そんなときはパートナーをはじめとした周りの友人や同じ境遇の人、現地の助産師や医師など頼れる人を頼って出産に臨んでくださいね。
私は第一子の時も第二子の時も両親が手伝いにくるといったことはなく、パートナーと周りの助けを借りながら出産しました。
大変な時もありましたが、一人で抱え込まずに助けをもらいながら妊娠期間を過ごしていきましょう
以上、オーストラリアの妊娠から出産までのリアルな流れの紹介でした。
この記事が少しでもこれから出産を体験する人の助けになればと思います。